IT業界はその技術が社会に浸透するにしたがって、需要が落ち着くとみられていた。そのため、エンジニアとして働く人も求人も減ると予想されたが、現実を見てみると、ITエンジニアの求人は増え続けている。その要因となっているのが、今までにない技術が次々と登場していることだ。そして、それらの技術を開発するスピードも社会に浸透するスピードも上がっている。そのため、多くの企業がエンジニアを求めており、特に優秀な人材は奪い合いになっているようだ。
今後のIT業界の見込みだが、クラウド型サービスに係るエンジニアの需要が増すと考えられる。クラウド型ということは、サービスを受ける側がサーバーやネットワークを管理する必要はなく、代わりにサービス提供側でその役割を担うことになる。そのため、ソフトウェアやアプリを開発することに加えて、ハード系の開発需要が増したり、運用管理するエンジニアも必要になる。
クラウド型サービスはインターネットを介して行われる仕組みとなっているため、ネットワークエンジニアの需要も増加することが見込まれる。ネットワークはすでに重要な社会インフラとなっており、設計や構築、保守や運用のニーズはますます増えている。
加えて、人工知能に関する需要が増えると見込まれ、機械学習に関連するエンジニアの求人が増加している。そして、人工知能とロボット技術などを融合して、製造や物流現場に変革をもたらす波も出てきているため、需要はさらに増加しそうだ。